研究紹介

研究テーマ紹介

本研究室では映像を介して人や環境を理解することを目標として,教育・観光・一次産業など様々な応用フィールドを設定し,画像・映像の認識・処理を中心とした知的情報処理技術を研究しています.

現在取り組んでいる・過去に取り組んでいた研究テーマを紹介します。

研究室卒業生の卒論・修論・博論タイトルはこちら

三次元形状計測技術を,散乱現象が生じる環境へ適用するための研究を行なっています.例えば,濁った水中や霧,煙が発生している環境では,空間中の微粒子によって光が散乱させられることで画像のコントラストが低下し,三次元形状計測の精度が低下してしまいます.このような環境でも三次元形状計測を可能にする技術を研究しています.

詳細

旅行者にリアルタイムかつパーソナルな情報支援を行うスマートツーリズムが誕生しつつあります.本研究ではGPSなどのセンサ情報から旅行者の状態の推定・予測を行うことで,旅行者への適切な情報を提供し,オーバーツーリズムや旅行者の防災など,社会的課題の解決に貢献できる技術を研究しています.

詳細

産学官が連携し,生徒1人に1台のタブレットPCのある学習環境でのICT教育モデルを構築するための実証研究に取り組んでいます. その中でも,タブレット端末を用いた答案データを対象に,そこから生徒が解答につまずいた箇所の検出や,解答傾向を分析する研究を行っています.

詳細

パターン認識による良漁場推定

海洋気象学・水産学の分野と情報科学(特に画像を用いたパターン認識技術)との協働によるパターン認識技術の新たな応用として、パターン認識による「良い漁場」を推定する技術を研究しています。

インペインティングによる雲欠損修復

人工衛星から観測された海面水温やクロロフィル濃度といった海況情報には雲による欠損やノイズが含まれています。これを深層学習による学習型インペインティングにより修復する技術を研究しています。

ペンストロークデータからの解答過程の可視化

「筆の動きから人の理解度を推定する」ことを目標に、学習過程で得られるセンサデータから解答過程の分類や可視化を行う研究を行っています。具体的には、タブレット端末を用いた答案データを対象に、そこから生徒が解答につまずいた箇所の検出や、解答傾向を分析する研究を行っています。

学習型超解像による海底地形データの補間

陸上に比べてまだ十分な粒度で計測されていない海底地形に対し、学習型画像超解像・点群超解像を用いて密な海底地形図を生成する研究を行っています。

散乱現象を用いた水中での物体計測

能動的3次元形状計測や反射特性計測では通常、カメラで観測してされた物体の反射光を手がかりに計測を行いますが、本研究では、物体の反射光ではなく反射光が散乱媒体中で一次散乱する光を手がかりに計測を行う手法を研究しています。これにより、従来手法では計測が難しかった光を反射しにくい物体の形状計測や、 少ない画像から高精度な反射特性の計測を実現しています。

スマートキッチン:冷蔵庫の中の食材管理システム

一般家庭における冷蔵庫内の食材を自動で管理することを目標として、冷蔵庫への食材の出入りを常に監視し、人物同定ならぬ「食材同定」を行うことによって冷蔵庫内に入っている食材についての情報を正しく管理する手法を研究しています。 冷蔵庫の入口に設置したカメラと、冷蔵庫内の棚に設置した荷重センサー、これら2つの異なるセンサ情報をうまく利用して食材同定を実現しています。

シームレスなテクスチャマッピングとテクスチャの超解像度化

3次元形状モデルに対し,複数視点画像をシームレスにマッピングする手法を研究しています.できるだけ不自然な模様が発生しない箇所で画像と画像をつなぎ合わせる問題をグラフカットによって解決しています. また,複数視点から撮影することで得られた画像を大量の事例画像を用いて超解像度化し,それをテクスチャとして用いる手法についても研究しています.

v4形状計測システム

4π形状計測システムだと計測できる形状の大きさに限界があったので, さらにスケールアップしたシステムを構築しました. カメラ台数は32台,さらにプロジェクタを設置し能動的計測も可能としています. これを用いて,表情変化を含む顔形状のモデル化や手の3次元モデルの作成などを行っています.

4π形状計測システム

同期撮影が可能な36台のカメラを全周囲に配置して動物体の3次元形状を計測するシステムを構築しています.多数のカメラを用いるときに生じる計測形状の欠損への対処や,多数のカメラ間の位置関係を正確にキャリブレーションする研究を行っています.

大量カメラの観測情報の相互補完による3次元形状計測

大量カメラから得られる観測情報に不正確さが含まれているという環境下で,各カメラからの観測情報を元に観測情報の不正確さを相互補完によって解消し,精度良く3 次元形状を計測する理論を研究しています.

多関節物体の形状と運動の同時獲得

時系列で得られた視体積から多関節物体の体節形状と各時刻における体節の位置,つまり多関節物体の運動を獲得する問題に取り組んでいます.入力となる時系列視体積に対し尤度が最大となるような体節形状と姿勢をEMアルゴリズムを用いて推定することによりこの問題を解決しています.