パターン認識に基づく授業状況・学習状況の推定と可視化

産学官が連携し,生徒1人に1台のタブレットPCのある学習環境でのICT教育モデルを構築するための実証研究に取り組んでいます. その中でも,タブレット端末を用いた答案データを対象に,そこから生徒が解答につまずいた箇所の検出や,解答傾向を分析する研究を行っています.

概要

産学官が連携し,生徒1人に1台のタブレットPCのある学習環境でのICT教育モデルを構築するための実証研究に取り組んでいます. その中でも,タブレット端末を用いた答案データを対象に,そこから生徒が解答につまずいた箇所の検出や,解答傾向を分析する研究を行っています.

※本プロジェクトは科学研究費補助金 基盤研究(B)「深い学びを支援するための機械学習に基づく授業状況・学習状況の推定と可視化」(研究代表者:村上正行)の一部です.

研究テーマ

ペンストロークの時間間隔を用いた解答停滞箇所の検出

nakatsuka

教師の指導や生徒自身の学習の振り返りに活用することを目的として,生徒がつまずいた部分を適切に把握できるようにするために,ペンストロークの時間間隔を用いた答案の解答停滞箇所の検出手法を開発しています.答案間の「筆の進み具合」を手書き文字認識とDPマッチングを用いて対応付け・比較することでこれを実現しています.

ペンストロークデータからの属性推定に基づく図形問題の解答過程の理解

nakatsuka

タブレットを用いた図形問題の解答時に,生徒が問題図形に書き込んだペンストロークの情報から,各ストロークはその図形内において長さや平行を表すために辺に書き込んだ記号なのか,角度の大きさや対応関係を表すために角に書き込んだ記号なのか,図に新たな補助線を書き足すような意味を持つ直線なのかといったそのストロークの種別,及び,実際に図形のどの箇所に対する書き込みなのかを推定する手法を研究しています.これにより解答過程のどのあたりを生徒が苦手にしているか等を分析することが可能となります.