衛星観測からの雲無し海面水温予測

衛星観測からの雲無し海面水温予測
2022.09.21
衛星によって取得される海面水温(SST)画像には、雲による影響でノイズや欠損値が含まれる。本研究では、深層学習に基づく画像インペインティングを用いて、ノイズを除去し、雲のないSST画像を再構成する手法を提案する。ノイズ除去のために、物理的に妥当なSSTを考慮しつつ、データ同化画像を用いて再構成ネットワークを学習させる。また、再構成の安定性を高めるために、異常値インペインティングネットワークを導入する。このネットワークは、欠損しているSSTを直接補完するのではなく、未観測のSSTと平均SSTとの差分を推定するものである。SSTは数日程度では大きく変動しないため、直近の平均SSTをおおよその推定値として利用でき、SSTの差分も一定の範囲内に収まると仮定できる。衛星SST画像および現地観測SSTデータを用いて本手法の評価実験を行った。その結果、異常値インペインティングネットワークを用いた本手法は、従来のSST画像インペインティング手法と比較して、定性的および定量的の両面で優れた性能を示した。

研究成果

  • "Cloud-Free Sea-Surface-Temperature Image Reconstruction From Anomaly Inpainting Network", Nobuyuki Hirahara, Motoharu Sonogashira, Masaaki Iiyama, IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, Vol.60, pp.1-11, 2021-09. DOI: 10.1109/TGRS.2021.3111649 https://ieeexplore.ieee.org/document/9542940